M051:オフィスにおいて求められるアートとその心理的効果の検証
実施時期 | 2021年6月28日~2021年8月5日 |
---|---|
ステータス | 完了(撤去済) |
カテゴリ | 効率,創造 |
場所・空間 | point 0 marunouchi |
背景・課題
創造性ややる気に寄与するとして、オフィスへのアート作品の設置が増加している一方、どのような作品を選ぶかは担当者の好みや主観に依存しており、多数が利用するオフィスにおいて利用者の多数が納得する意思決定を行うのが難しい。特に手軽に導入しやすい「絵画」に絞っても、モチーフや色味、テイストなど種類が多様である。実際のオフィス利用者の傾向をデータとして取得、エビデンスとすることで、オフィスに求められているアートの適切な導入を目指した。
概要
どのような系統・作画の絵画がオフィス・働く場で求められているかを検証するため、具象・抽象及び色彩によって分類した50点の絵画をpoint 0 marunouchiの通路に展示し、「好きな絵画とその選定理由について、以下の3つの観点で利用者による投票を実施し、評価を行った。」
《評価項目》
①やる気がでる
②創造的な気分になる
③安心する・リラックスする
検証結果
回答数 フェーズ1 67
回答数 フェーズ2 67 134人
回答数
最も好きな絵画の選定要因は「安心・リラックスする」、次点で「創造的な気分になる」という評価になり、絵画アートで期待できる効果が検証できた。各評価項目で特に高い票を得た絵画の傾向を分析したところ、下記のような傾向であった。
【やる気がでる】2、3色のみで構成し、差がはっきりとした色使いの画
【創造的な気分】モチーフ・形状は複雑だが、白や落ち着いた色がベースの抽象画
【安心・リラックス】暖色・寒色共に落ち着いた色遣いでグラデーションや穏やかな色合いの変化がある抽象画
総合的には青系(寒色系)で色使いが限定的な抽象画が好まれる傾向であった。
今後の展開
大掛かりな改装工事を頻繁に行うことが難しいオフィスであるからこそ、ワーカーのやる気、創造性向上を図る施策としてアート作品導入の提案を進める。point 0 satelliteにおいても、より生産性の高いワークプレイス構築を目指し、絵画アートの導入を検討する。
Project Member プロジェクトメンバー
- 株式会社丹青社企画開発センター 企画部塙 駿平
丹青社入社後、オフィスやホテル、医療施設などの様々な空間づくりに営業・プロジェクトマネジメントとして携わる。2021年2月より現部門に異動し、他社との共創/オープンイノベーションとデジタルマーケティングの活動に従事。
- 株式会社丹青社企画開発センター 企画部佐藤 知美
丹青社入社後、制作職として商業施設やイベント関連の空間づくりに携わったのち、企画系部門へ異動。point 0参画後は他社との協業や新たな取り組みを推進